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ダンサーコメント「N.N.N.N.」(林田翔平・小澤倖造)

いよいよ1週間後に迫ったトリプルビル公演『THREE VISIONS』。
今回は、ウィリアム・フォーサイス振付「N.N.N.N.」のダンサーコメントをお届けします。

「N.N.N.N.」は2002年、フランクフルト・バレエ団(後のザ・フォーサイス・カンパニー)により初演。スターダンサーズ・バレエ団では2017年に国内バレエ団として初めて上演し、今回は9年ぶり、3度目の上演となります。
前回上演時と同様、かつてザ・フォーサイス・カンパニーで活躍した安藤洋子さん、島地保武さんの指導のもとリハーサルが行われています。

音楽の無い舞台で4人の男性ダンサーが繰り広げる、緊張感あふれる身体の駆け引き。
本作に初めて挑む林田翔平、小澤倖造に話を聞きました。

©Kiyonori Hasegawa

 

林田翔平

――実際にリハーサルを始めてみての印象

先輩方や経験者の方からいろいろと話を聞いていたので、想像と大きく違うということはありませんでしたが、見た目以上にタフな作品だという印象を受けました。
ひとつひとつの動きに質が求められ、それを明確に表現していくことの難しさを感じています。

(左から)石川聖人、小澤倖造、林田翔平

 

――音楽のない舞台で踊ることについて

普段踊るときは必ず音楽があり、カウントによって動きが決まっていることが多いですが、「N.N.N.N.」ではダンサー同士の呼吸や視線、間がとても重要になります。
舞台上にいる間は、そうしたものを敏感に感じ取り、自分からも発信していく必要があり、クラシックバレエの舞台ではなかなか体験できない緊張感があります。

 

――「N.N.N.N.」を踊る上での難しさ/面白さ

難しいところが楽しいところでもあり、楽しいところが難しいところでもあると思います。
自分と相手の一挙手一投足を捉え続け、それがぴたりとはまったときはとても楽しいですし、なかなかうまくいかないときには難しさを感じます。

 

――初めてこの作品に取り組んで、自分の身体や踊りについて新しく発見したこと

身体の使い方、特に腕の使い方には、常に新しい発見があります。
安藤さんと島地さんには、クラシックバレエにも応用できるような、自分ひとりではなかなか気づけない身体の使い方を指導していただいています。今後の踊りにも活かしていけるような、貴重な経験をさせていただいています。

 

 

小澤倖造

――実際にリハーサルを始めてみての印象

以前この作品を踊った先輩方から話は聞いていたのですが、想像していた以上に難しい作品だと実感しています。ひとつひとつの動きはシンプルに見えても、実際に踊ると、自分の身体をどう使うのか、相手とどう関わるのかなど、考えることがたくさんあります。知れば知るほど奥深く、今も新しい発見の連続です。

 

――音楽のない舞台で踊ることについて

音楽がない舞台には独特の緊張感があり、正直少し怖いなと思うことも。音楽、そして照明による過度な演出がないからこそ、ダンサーの身体そのものや、その場に存在することの強さが際立つのだと感じています。何もない空間に、身体だけでどれだけのものを生み出せるのか。そこが、この作品の面白さのひとつだと思います。

 

――「N.N.N.N.」を踊る上での難しさ/面白さ

個人的に、最初のシーンが特に難しく、同時にとても面白いと感じています。お客様がこの作品にどのような印象を抱くのか、その入り口となる大切な場面だからです。動き自体はシンプルですが、シンプルだからこそごまかしが利かず、ひとつひとつの動きの質が問われます。どうすればお客様の興味を引きつけ、最初の一瞬から作品の世界に引き込めるのか、考えながら取り組んでいます。


――初めてこの作品に取り組んで、自分の身体や踊りについて新しく発見したこと

自分の身体を、改めて一から見つめ直す時間になっています。例えば、重力によって落ちていく腕や脚の重さはどれくらいなのか。内臓から骨、筋肉へとつながる身体の内側から、どのようにエネルギーが生まれ、外へと放たれていくのか。単に新しい動きを覚えるというよりも、身体の使い方そのものを見直している感覚です。これまで当たり前だと思っていた身体の使い方を疑い、新しい感覚を見つけていく。その過程自体が、とても刺激的です。

 

――振付指導を受ける中で、印象に残っていること

「こういうものだ」と決めつけすぎず、その場の変化に臨機応変に対応することの大切さです。
昨日と同じ動きをしているつもりでも、身体の感覚や相手との関係性は少しずつ変化しています。その違いに気づき、受け入れ、対応していく。そして、その変化を楽しむ。毎回同じものを再現するのではなく、その瞬間にしか生まれないものを大切にしたいと思っています。

 

振付指導の安藤洋子さんと

 

――フォーサイス作品の魅力/「N.N.N.N.」の見どころ

一見すると不規則で、秩序がないように見える動きの中にも、実は緻密な関係性や、身体が動くための理由が存在しているように感じます。ひとつひとつの動きがシャープで無駄がなく、とてもかっこいい。見た目の美しさだけでなく、身体の構造や動きの可能性を深く考えさせられるところにも魅力を感じています。

お客様には、ぜひいろいろな視点で楽しんでいただきたいです。4人のダンサーを1人ずつ追ってみたり、2人の関係性に注目してみたり、あるいは4人全体をひとつの存在として眺めてみたり。
自由な感覚で、舞台上で起きていることを追いかけてみてください。きっと、観るたびに違った発見をしていただけると思います。

 

(左から)愛澤佑樹、林田、小澤、石川

 

 

『THREE VISIONS』特設サイト

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