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「ワルプルギスの夜」キャストインタビュー

8月公演の演目のひとつ、バランシン「ワルプルギスの夜」のキャストが決定しました。

6月には、バランシントラストから再びベン・ヒューズ氏をお迎えしてのリハーサルが行われました。ダンサーたちにとって、とても学ぶことの多い2週間だったようです。
「ワルプルギスの夜」のプリンシパルを務めるのは、喜入依里(5日)、渡辺恭子(6日)、そして入団間もない池田武志(両日)。今回のブログでは、彼らにリハーサルの様子や意気込みなど、話を聞きました。

ベンさんとのリハーサルはいかがでしたか?

渡辺 ベンさんとのリハーサルでは何よりも音楽性について問われる気がします。音楽の取り方はとても明確で、音楽をどのように使うのか、音楽とどう一緒に踊るのか教えていただきました。そして、とにかく“大きく”と言われ続けた日々でした。「このプリンシパル役は名だたるバレリーナ達が踊ってきたことをよくイメージして」とも。リハーサルの合間には、かつてベンさんがニューヨーク・シティ・バレエ団プリンシパルだったウェンディ・ウィーラン(Wendy Whelan)さんと踊った映像も見せていただきましたが、とにかく舞台へ放つエネルギーが画面からも見て取れるくらい、素晴らしいものでした。目指して行きたいです。

渡辺恭子

渡辺恭子

 
 

喜入 とても充実した時間でした。10日間という限られた時間だったので、どれだけたくさんの注意や課題を貰えるかという目標を作り、そのために毎日何か少しでもクリアしてリハーサルに臨もうと意識していました。自分のちょっとした意識の問題で直せることもあれば、基礎的な身体の使い方から改善しないとならないことも多いので、まだ課題が山積みです。上半身に関しても、もっと!もっと!と言われ続けましたが、どういう使い方をしたら良いかも丁寧に教えてくださるので本当に勉強になります。

喜入依里

喜入依里

 
 

池田  ベンさんとは、所属していた他のバレエ団でも面識はありましたが、意外と絡みがなく…こうしてしっかり踊りを見てもらうのは初めてのことでした。 それだけに今回、とにかく何でも吸収して糧にしようとリハーサルに臨みました。 時間は限られていましたが、バランシン作品での表現、サポート時の女性との距離感や力の加え方などなど…自分がただ分かっていたつもりになっていただけだということを改めて思い知り、非常に実りある楽しいリハーサルでした。

渡辺さん、喜入さんのふたりは、今年3月に行われた公演で同じくバランシン作品の「セレナーデ」を踊りました。「ワルプルギスの夜」は「セレナーデ」とどのように違うのでしょうか

喜入 音楽を身体で表現すること、女性らしい上半身、正確なテクニックなど、求められることは同じように感じますが、「セレナーデ」で踊らせていただいたエンジェル(※)と比べてスタミナが必要です。そしてテクニック的にも難しいところが多いです。

渡辺 作品の構成として「セレナーデ」では全員同じ衣裳でしたが、「ワルプルギスの夜」では踊りによって衣裳のカラーが分かれています。プリンシパルは女性、男性共に白。続いて、ソリスト1人、2人の女性、4人の女性、群舞と分かれていますが、白から濃い紫へ徐々にカラーが濃くなっていきます。最後に髪を下ろす場面があるのも「セレナーデ」と同じなのですが、全く異なる演出です。ぜひラストシーンにも注目してもらいたいです。

「ワルプルギスの夜」(2012年3月)©Takeshi Shioya〈A.I Co.,Ltd.〉

「ワルプルギスの夜」(2012年3月)©Takeshi Shioya〈A.I Co.,Ltd.〉

 
 

ふたりは今回初めて池田君とパートナーを組みます。彼の印象を教えてください。

渡辺 安定感のあるテクニックと美しいつま先が印象的でした。依里さんと私は踊り方も体型も異なるので、同時に二人と踊ることはとても大変なことだと思います。それでも真剣に向き合ってくださって、それぞれでの解決策を一緒に考えながらリハーサルに挑めています。今回初めて一緒に踊ることになりますが、今からとても楽しみです。

喜入 以前から彼のことは知っていましたが、しなやかでダイナミックな踊りのダンサーという印象です。まだ数回ですがリハーサルを通して、真面目な方で年齢よりも大人っぽいなと思いました。本番までしっかりコミュニケーションを取りながら、頑張っていきたいです。

喜入依里、池田武志

喜入依里、池田武志

池田君は入団間もないですが、SDBに対する印象はいかがですか?また今後どのような活躍をしていきたいですか? 

池田 リハーサルをした上での一番の印象は一体感でした。 バレエ団全体のアットホームな雰囲気やダンサー心をくすぐるレパートリーの数々は入団前から噂に聞いていましたが、まず何よりリハーサルでのひとつのことにみんなが同じ方向で集中している光景は、移籍してきた身として非常に気が引き締まりましたし、尊敬の念を覚えました。今後このバレエ団で自分がどのようなダンサーになり、どのような作品で何を踊っていくのか…まだ全く想像できませんが、それゆえのワクワクと高揚感が今は多いです。その高揚感を活かすためにも、ますます精進して、公演を観に来てくださったお客様ひとりひとりに少しでも多くの満足感を得てもらえるよう努力してまいります。これから、よろしくお願いします!

今後の活躍に期待がふくらみますね。ありがとうございました!

SUMMER MIXED PROGRAM
8月5日(土)/6日(日)
チケットはS席残り僅かです。ご予約はお早めに!
公演詳細は公演ページにて

			
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